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In den Gangen

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邦題「希望の灯り」。2018年ドイツ作品。

あらすじ
田舎町に建つ巨大スーパーで働く無口な青年は、年上の同僚女性に恋をする。そんな彼の周囲にいるちょっと風変わりだけど、心優しい従業員たち。穏やかに彼らを見守っていくのだが..

VOD(75-inch 4K Ultra HD Monitor + 5.1ch環境)にて鑑賞。

最近というか、もう最近はずっとなのですが、どの映画を観ても即視感みたいなものを感じてしまいます。映画っていいよな~と感じ始めてから、もうとんでもないほどの年月が経過しましたので、当たり前といえば当たり前なのかもしれません。同じく映画好きの長男からは「かわいそうに。もっと素直に楽しみなよ」と言われる始末。世も末です。

さてこの映画。特に大きな期待感はなく、またとても地味そうなテーマ。ですが、そういえばドイツ作品というのもあまり観ないし、たまには良いかもという程度の認識で観始めました。
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Franz Rogowski
主役の無口な青年クリスティアン役。役になりきりとてもリアル。風貌的にはなんとなくですが、ホアキン・フェニックスを思わせる部分も。ここ日本でも巨大スーパーが多くなり、多くの人が働いていますが、買い物途中にふとしたことで、職員の方の表情が気になることがあります。当然その方にも自分の生活パターンがある訳で、お互いに何気ないことであっても、人としての暖かみが感じられる対応って大事だよなと思います。ドイツの方って何となく落ち着いていて、どちらかというと勝手に寡黙な印象を受けていますが、役柄も相まって一層その印象が残りました。

Sandra Huller
主役が心を寄せるマリオン役。この女優さん最近では落下の解剖学にも出演していましたよね。いかにもドイツ人というか、大変聡明そうな顔つきですが、今回の役柄はちょっとというか、多分に陰影を感じさせるもの。実際にそこで働いている職員という雰囲気が充分に出ています。淡々と過ぎていく日常の中で、心を通い合わせる部分の描写。これが観客に伝わるように、地味ですがとても丁寧に演じているなと思いました。クスッと笑う表情が素晴らしい。良い配役ですね。

お気に入りのシークエンスは、ショッピングモールで働く職員の一連の描写。タバコ休憩や商品の陳列作業など。手慣れた様子をカメラの存在を意識させず、何とも淡々と映し出します。喜びとそして悲しみと。ドイツだけでなく、ここ日本でも地方では同じような状況があるのでしょうね。これが現実であり、今の現代社会なのかなという印象です。地味ですが観るべき価値のある一本です。

Directed by Thomas Stuber.

by olskooljam | 2026-01-14 20:45 | Cinema
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