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Crimes of the Future

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邦題「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」。2022年作品。

あらすじ
急速な進化によって人類が変化し始めた近未来。あるアーティストは、自らの身体を使う極限のパフォーマンスで人気を博していた。一方、政府ではひそかにそれを警戒していた..


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今回も珍しく上の子からどう?と誘われ、一緒に鑑賞。監督久々のSFホラーモノです。私は元々Dead Zone等でドハマりした世代ですので、新作が観れるなんて..と待っていたのですが、何とすっかり公開日を見逃していました。結果的に間に合い、この独特の世界観にまたまたハマってしまいました。

Viggo Mortensen
主人公ソール役。不気味で謎だらけの役柄ですが、このダークな世界観にピッタリとマッチ。しゃがれた声でボソボソ、ゴホゴホと喋るのですが、雰囲気最高。監督とは2回目の共演かな?これは彼がいなければ成り立たない映画なのかもしれません。カンペキな怪演。最近だと例のグリーンブックでの印象等が強いので、この180度違う役どころと、幅の広い演技力に脱帽させられました。

ところでもしもなのですが、もし何らかの理由で、今回Viggoが出演できなかったら、果たしてどうなっていたかを考えてみました。

Anthony Hopkins
Jack Nicholson
Christopher Walken
Kevin Spacey
Mads Mikkelsen
Guy Pearce
Michael Fassbender
Joaquin Phoenix

この難しい役どころを、Viggoと同レベル(もしくはそれ以上)で演じられるとしたら、上記した8名くらいでしょうか(サーアンソニーやニコルソン、ウォーケン等はさすがに年配すぎですけどもね)。で、もちろん、もしRutger Hauerが今も健在であれば、話は別です。狂気を演じ、それを観客に伝え、感じさせるのは難しいのです。

Léa Seydoux
外科医カプリース役。こちらも謎に満ちた役ですが、なかなかの体当たり演技っぷり。若い時から非の打ち所がない美貌の持ち主ですが、ここでの演技については、過不足ナシ。観る前は、まあ彼女では監督独特の変態性に、ついていけないのだろうなと勘ぐっていましたが、イヤイヤしっかりとついていけています。年齢と経験が上手く合ってきたのでしょうかね。下から覗き込むような目線というか、鋭い視線がなかなか素晴らしい。

好きなシークエンス
やはりショーの場面でしょうか。特に伝説の..と呼ばれる〇〇が登場する最初のシークエンス。Howard Shoreの低音の効いた不気味なスコア(相変わらずマエストロ。素晴らしいの一言!)も相まって、観客に今我々は、確かにとんでもないモノを見せられているんだと、(いい意味で)最高にどん底の気分にさせられます。この監督は、いちいち出てくる道具の造形美が独特なんですよね。こういう世界観を造らせたら、いまだにRidley Scottと、そしてこのDavid Cronenbergの2名が双璧かと思います。


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さて、この映画の最大の謎について。冒頭に出てくる少年の謎と主人公の「あの後」ですが、解釈は色々あっていいのでしょうね。何しろ近未来のお話の訳ですから。見た目と見えているモノだけで、その全てを判断する訳にはいかない、というのが私の意見です。常識だけでは理解できない、してはいけない映画。気持ち悪いとか、生理的に受け付けないとかを超えた、その先にある何か。それがいつもこの監督が描くテーマなのです。

今回一緒に行った上の子は「お父さんオレも色々言われて数々の名作観てきたけど、こういう映画を撮る監督っているんだね。いやあちょっと衝撃的だった。すごいわ..」という感想でした。うんうん、しめしめ。あ?The Flyなんかは随分前に見せたはずなんだけどな..

Directed By David Cronenberg.


by olskooljam | 2023-10-01 16:45 | Cinema
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