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The Banshees of Inisherin

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邦題「イニシェリン島の精霊」。2022年作品。

あらすじ
時は1923年、アイルランドの孤島であるイニシェリン島。本土では内戦が治まらない中、孤島で静かに暮らす心優しい男パードリックと、音楽家のコルムの二人は、長年に渡って友情を育んできた。ところがある日、パードリックはコルムから、なぜか一方的な絶縁宣言を出されてしまう..


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珍しく上の子より「一緒にどう?」と誘われ、公開初日に鑑賞。最近は音楽を聴くことにとても忙しく?、この作品についての予備知識は全くありませんでした。しかしながらこの題名を聞いた瞬間。ビビビっと、映画好きの何かが反応してしまいました。そこからすこしだけ調べながら観てきたのですが、なるほどあのスリー・ビルボードの監督..。正直予想以上の作品でした。

Colin Farrell
主役パードリック役。この人の作品はいくつか観てきていますが、ここではしっかりと純朴な男性役になりきっています。元々は相当なイケメンなのに、それを微塵とも感じさせない徹底した演技ぶり。孤島とはいえ、セリフも英国らしい格調の高さを感じさせるモノばかりですが、そもそもColin Farrellはアイルランド出身。ですので当たり前ですが、違和感はゼロ。長く島に住む役どころを完璧なまでに演じています。衣装も地味目でヨレヨレなのですが、らしく着こなす様はお見事の一言。監督からすれば、この役についてはColin以外はいないというか、Colinありきで書いた?ような感じです。

Brendan Gleeson
音楽家のコルム役。恥ずかしながら、私個人はあまり注目したことのなかった俳優さん。ですが、この方が凄かった!理不尽なまでの立ち位置というか、頑固一徹で且つ威厳を感じさせるという、大変に難しい役どころ。当然ですが、セリフも少なくなる訳で、立ち振る舞いとその表情だけで、内面の全てを感じさせなければいけません。これは相当なまでの演技力が求められるモノで、演劇出身のBrendan Gleesonだとピッタリということなのでしょう。眉間のシワだけで何かを語るような貫禄。この方あのA.I.や、MI2にも出演していたらしいので、今一度再見してみたいなと思います。あああ~ってなるだろうなあ。全ての演技がワンダフル、素晴らしい!

好きなシークエンス
美しい(実在しない架空の)イニシェリン島。この孤島の景色と海。ゆっくりと時間が流れていく。しかし島やパブで起きていることは、ある意味生産性のないことばかり。この対比と構図。どの場面でもなく、実はこのことが全編この映画の主役なのだと思います。Carter Burwellによる美しく、そして物悲しいスコアもとてもイイ。

さて、この映画の最大の謎というかテーマ。仲が良かった2人というか、コルムはいったいなぜ一方的に絶縁をしたのか?。どのコラムをみても、まだ完全に結論じみたものは何も書かれておらず、この部分は謎に満ちています。個人的にはこれはこうだという見解がありまして、珍しく一緒に観た子どもたちも、今回だけは?本当に珍しく賛同してくれたので書きたいところなのですが、このブログは基本ネタバレは一切なし。それだけはずっと徹底してきましたので、やはり初志貫徹。それを踏襲して自重いたします。

結局は観る人それぞれの考えで良いかと思いますし、制作した監督自身もそれに委ねているのかもしれません。最後にこの深イイ映画。特に年配の映画ファンの方には、オススメの一本。

Directed by Martin McDonagh.


by olskooljam | 2023-01-29 22:03 | Cinema
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