![]() 据え置きオーディオの世界でもそうですが、ポータブル・オーディオを長く聴いてくると、この問題に直面するようになってきました。突き詰めれば、要はいかに快適に上質な音を聴くのかということではあるのですが、この「音が硬い」という問題は、長時間リスニングする私にとって絶対に無視することのできない課題です。 Mee Audio社から2年程前にリリースされた、Pinnacle P1というコンシューマーIEM。これが同社のフラグシップ機のようです。正直全然知らなかったメーカーの一つなのですが、P1は亜鉛合金製の硬く冷たいハウジングが特徴的で、購入する以前より印象的なイヤホンでした。 ドライバー方式はDD一発なのですが、インピーダンスが50Ω(感度96db)と意外なほど高めに設定されており、どちらかといえば低出力のDAPやスマホからではなく、ポタアンのような出力の稼げる接続機器を想定されているかのような作りです。当然ですが、どのDAPに繋いだとしても、音量が稼げない代わりに、ホワイトノイズについてはほとんど感じられません。この点は最近Jazzをよく聴く私の好みと一致するところです。 装着感ですが、これが大変素晴らしく、私個人は全く耳に負担を感じないほど自然でピッタリ収まります。筐体が金属製なので、どちらかといえばその重さのほうが気になるところですが、着けていて重さを感じたことは一度もありません。とはいえこの点については、個人差があるかとは思いますが、優秀の一言です。 イヤーピースについては、私は付属品ではなくアコースティック・エフェクト製のものを組み合わせていますが、これが相性抜群。私の求める柔らかく且つ広い音場形成に、多大な貢献を果たしてくれています。聴くたびアコエフのイヤピの優秀さについては、もっと幅広く認知されてしかるべきだと感じてしまいます。 ケーブルについてはmmcxタイプが2種類付属。どちらも3.5mmタイプですが、一つはスマホ用のリモコン付き。銀メッキが施された銅製ケーブルですが、編み込み式の非常に柔らかい仕上がりになっており、取り回し並びに見た目も含め満足度は充分に高いと思います。 肝心の音質について。私も相当数のイヤホンを購入し聴いてきましたが、ここまで特徴があってその音作りに惚れこんだものは少ないです。音場が広く、音は中高域がトロけるように甘く繋がって聴こえてくるという、まさにリスニング向けに最適な柔らかいチューニング。響きも特徴的なもので、これは筐体が金属製ということも影響しているのかと思いますが、僅かに共鳴しているかのような感覚があり、それが何ともいえない独特の柔らかく丸みを帯びた空間、浮遊感を演出します。 この独特な空間表現については、IEM、イヤホンの領域を超えた生々しいもので、P-1にポタアンHA-2SEを組み合わせた時などに聴こえてくる音は、ちょっと今まであまり聴いたことのない類のものです。 低域はというと、特徴的な中高域と比べるとやや控え目で地味な表現です。但しボワつくというようなことは一切なく、必要量はしっかり出しており、DD一発ならではの全域の繋がり具合は感じられます。再生するジャンル(例えばRoots Rock Reggaeにおけるワン・ドロップや、Jazzのピアノ・トリオでのウッド・ベースの弦を弾く音等)によってはですが、聴いていてもう少しだけ粘ってほしいという瞬間もあるにはありますが、普通に聴く分には総じて充分な量感で不満とまではいきません。 それではハイレゾ音源を再生する場合はどうでしょう。柔らかいイコール上下方向に解像度的な弱点があるのではという気がしますが、けしてそうではありません。上などはサ行が刺さるそのギリギリ一歩手前まで聴こえてきますが、同時に奥のほうで鳴っているハイハットの音や、ブラシの擦れる音なども余韻は充分に豊かです。 192kHz/24bit音源などでは、解像度が高いだけでなく録音スタジオの空気感まで伝わってくるかのようです。 ![]() Oscar Petersonの定番。1964年の作品とは思えぬ優秀な録音作品でもありますが、P-1との相性が絶品です。ピアノ・トリオの空間を生かした演奏、そしてその間を、奥行きを感じさせるP-1が充分に表現してくれます。定番"Days Of Wine & Roses"では御大のピアノは楽しく軽やかに。よく響くRay Brownのウッド・ベース、そしてドラムのストン!と抜けるようなキック音は、まるでその場にいるように気持ち良く聴くことができます。 ![]() 我が師匠の大名曲を含むベンスンの代表作。今更の一枚ですが、この作品のメロウさ加減はP-1の特徴とピッタリ一致。"Breezin'"は勿論最高ですが、聴いていてそれ以上に気持ちいいのは"Affirmation"。P-1では曲冒頭のアルペジオがゾクゾクするほどスリリング。リズム隊のHarvey Masonのドラミングはといえば、Fusionというものはこういうことだよとでも言わんばかりに、小気味良くそして抜群の浮遊感を持って舞い踊るように聴こえてきます。 ![]() またしてもDiana!好きなのですねえもう。この作品はCostello色があまりにも濃厚な為、好き嫌いが別れているようですが、私も最初はとまどいました。今では好みの曲が見つかり始めてよく聴いている一枚ですが、意外やDianaではこれ等がP-1にぴったり合っていました。
by olskooljam
| 2018-04-08 17:48
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