Wayne Shorter

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Speak No Evil (1964)

ソウルファンとしての視点からみたWayne Shorter像といえば、やはりFusion系の凄腕プレイヤーという認識。それはどうしてもWeather Report時代の印象が色濃く、セールス的にもマス・アピールした事実もありますので、致し方ありません?

この作品の録音は64年。メンバーはFreddie Hubbard、Herbie Hancock、Ron Carter、Elvin Jones。楽曲名をみれば何やら哲学的で異質なものがズラリ。

演奏自体のクオリティといえば、流石に文句のないところですが、Elvin Jonesのあのポリリズミック且つ細かく刻む独特のドラミングが、とても聴きやすくミキシングされており、その点に感心。タイトル曲や"Dance Cadaverous"等は、クール且つハードボイルドな世界。帝王Milesの影響が如実に感じられます。

Shorterは現在84歳。いまだ現役(!)のようですが、伝説的なミュージシャンが健在なのは素晴らしいことです。しかしこのような作品を聴くと、Jazzという音楽は、やはり1960年代までには全ての表現が出尽くしていたのだと思い知らされます。


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最近スピーカー・ケーブルをお気に入りだったZonotoneから、ド定番のBeldenスタジオ・シリーズへと気分転換も兼ねて変えてみました。高音のキラキラ感は無くなりましたが、狙っていた低域の表現力が一段増したことにより、Jazzがとてものことに心地良く響きます。ベースの効いたものやこのような作品を、何度もリピートして聴いてしまいます。

今は極端に便利な世の中で、LPやCDだけでなく、配信等でもいろいろな時代の音をすぐに聴くことができますよね。このこと自体については新作、新曲の寿命を短くするという弊害を感じているのですが、逆に考えれば、昔は聴きたくてもレア過ぎて全然聴けなかったキラー・チューンが、誰でも簡単に聴けるということ。そのことが示すのは、全く新しい概念、方法論を持ったとんでもない音楽家が、とんでもない辺境の地から突如現れる可能性もあるということです(実はひそかに期待しています)。

何もかもが便利な世の中ですが、古い音楽を掘り続け、そして「一枚の新譜」として新たに出会うということ。色々と情報を整理し、調べるための時間は掛かっているのかもしれませんが、もしかしたら今や私は、探し求めた末にという過程そのものを大切にしているのかもしれません。

たまには音楽を単純に楽しむだけでなく、考古学的に考えてみるのも乙なものですね。



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by olskooljam | 2018-03-10 13:47 | Jazz
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