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Night of The Juggler

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邦題「ジャグラー ニューヨーク24時」。1980年作品。

あらすじ
元警察官のトラック運転手ボイドは妻と別れて以来、ひとり娘のキャシーと2人で暮らしている。キャシーの誕生日、ボイドはバレエ公演のチケットをプレゼントし、学校へ行くキャシーをセントラルパークまで送る。いつも通りの平穏な1日が始まるはずだったが、突如としてキャシーが誘拐されてしまうことに…

※ ※ ※

昨年末ですが、ジャグラー ニューヨーク25時(1980年作品)を観てきました。この映画については、公開当時は見逃していましたし、その後のソフトについても、一回VHS化されただけという状況でした。当然私は初見なのですが、映画ファンでも、意外とまだ観たことがないという方が多いんじゃないでしょうか?

内容ですが、久しぶりに70年代の映画が持つ、あの独特なムードを堪能させてくれました。特にカーチェイス・シーンの描写は大迫力!出てくるNYの街並みと車も魅力的なんですよね。ホイールスピンさせて爆走するサマはこの手の映画のお手本です。
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James Brolin
主役ボイド役。今や息子さんのほうが有名になってしまいましたが、Jamesのほうは背も高くて、めちゃくちゃかっこいいんですよね。確か今も女王バーブラ・ストライザンドの旦那さんでもあるはずです。ここでの演技も自然で、熱血漢を上手く演じています。劇中ではとにかく走るシーンが多いのですが、構図も良く、観ていて全然飽きません。そういえば昔の刑事モノって、こうだったよなと記憶が蘇ってきました。

Dan Hedaya
ボイドに恨みを持つ刑事役。タイトロープやコマンドー、ユージュアル・サスペクツなど多くの映画で出演していますが、この映画が怪作?と言われるのはこの人が演じる刑事の、見事な切れっぷりも大きいです。ダン自身地元ブルックリン出身のためか、映画の持つイメージにも合っていますしね。しかし目つきがもう最高です。これは好演というより怪演?

お気に入りのシークエンス。やはり前半~中盤にかけてのカーチェイス・シーン。オーディオ的にはけしてハイファイではないのですが、バニシング・ポイント的なというか、グロリア風味というか。やはりこの時代のNY、ブロンクスの街並み。そこに何か変な爽快感があって、めちゃくちゃグッときます。こういう映画は、劇場の大画面で観るのが一番ですね。文句なしにサイコーの一本でした。これはぜひフィジカルでも所有したいな。国内版のUHDまたはBD化希望です!
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Directed by Robert Butler.

# by olskooljam | 2026-01-15 19:57 | Cinema

In den Gangen

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邦題「希望の灯り」。2018年ドイツ作品。

あらすじ
田舎町に建つ巨大スーパーで働く無口な青年は、年上の同僚女性に恋をする。そんな彼の周囲にいるちょっと風変わりだけど、心優しい従業員たち。穏やかに彼らを見守っていくのだが..

VOD(75-inch 4K Ultra HD Monitor + 5.1ch環境)にて鑑賞。

最近というか、もう最近はずっとなのですが、どの映画を観ても即視感みたいなものを感じてしまいます。映画っていいよな~と感じ始めてから、もうとんでもないほどの年月が経過しましたので、当たり前といえば当たり前なのかもしれません。同じく映画好きの長男からは「かわいそうに。もっと素直に楽しみなよ」と言われる始末。世も末です。

さてこの映画。特に大きな期待感はなく、またとても地味そうなテーマ。ですが、そういえばドイツ作品というのもあまり観ないし、たまには良いかもという程度の認識で観始めました。
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Franz Rogowski
主役の無口な青年クリスティアン役。役になりきりとてもリアル。風貌的にはなんとなくですが、ホアキン・フェニックスを思わせる部分も。ここ日本でも巨大スーパーが多くなり、多くの人が働いていますが、買い物途中にふとしたことで、職員の方の表情が気になることがあります。当然その方にも自分の生活パターンがある訳で、お互いに何気ないことであっても、人としての暖かみが感じられる対応って大事だよなと思います。ドイツの方って何となく落ち着いていて、どちらかというと勝手に寡黙な印象を受けていますが、役柄も相まって一層その印象が残りました。

Sandra Huller
主役が心を寄せるマリオン役。この女優さん最近では落下の解剖学にも出演していましたよね。いかにもドイツ人というか、大変聡明そうな顔つきですが、今回の役柄はちょっとというか、多分に陰影を感じさせるもの。実際にそこで働いている職員という雰囲気が充分に出ています。淡々と過ぎていく日常の中で、心を通い合わせる部分の描写。これが観客に伝わるように、地味ですがとても丁寧に演じているなと思いました。クスッと笑う表情が素晴らしい。良い配役ですね。

お気に入りのシークエンスは、ショッピングモールで働く職員の一連の描写。タバコ休憩や商品の陳列作業など。手慣れた様子をカメラの存在を意識させず、何とも淡々と映し出します。喜びとそして悲しみと。ドイツだけでなく、ここ日本でも地方では同じような状況があるのでしょうね。これが現実であり、今の現代社会なのかなという印象です。地味ですが観るべき価値のある一本です。

Directed by Thomas Stuber.

# by olskooljam | 2026-01-14 20:45 | Cinema

FIIO Q15のインプレッションと最近のDAC事情等について

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ポータブルオーディオについては、最近はどのジャンル(DAP、アンプ、IEM、ヘッドホン)についても、ある程度お気に入りのモノが揃ってきました。勿論上限についてはキリがないものの、普段手軽に音楽を聴く上において、これ以上はもう不要じゃないかな?という感じです。それゆえ新機種に対しての購買意欲が(以前よりは)下がり気味になっています。

特にIEMについてはそれが顕著です。以前は違ったのですが、今は50万円前後の化け物みたいな機種を聴いても、音に全く驚かなくなったといいますか、そのくらいまでいくと、細かいディテールの描写や空間表現の違い等を楽しむレベル、領域じゃないのかなという感覚です。これは良いことなのか悪いことなのか(要はやっぱり安い耳なのです)。

ポータブルアンプ(ポタアン)については、相当数の機種数を購入したり試聴したりしましたので、方式やクラス、メーカー別のも含めまして、傾向がつかめてきました。そのため聴く前から、どんな音かはある程度ですが、想像できるようになりました(なってしまいました)。あでもFUGAKUみたいなお化け類は除きます笑

その中でただ一つ。ずっと気になっていたことがありまして、それはDACの進化についてです。今からもう数年前なのですが、ご存じのように業界大手の旭化成(AKM)では、工場で大きな事故がありました。その結果、長い間DACの製造や開発が中止されていたのですが、それが2022年になって再建され、ついに動き出しました。一体再建はどうなるんだろうと気になっていたのですが、その結果生まれたのが、なんと予想だにもしない、まさかのセパレート式DAC。業界は勿論ですが、コンシュマーである我々も驚いた訳です。

その凄さは後述するとして、ここでまず私が今まで聴いたことのある、各種DACの音質インプレッションを記載してみることにします。機器の音質については、DACだけで決定されるものではありませんので、あくまで印象と傾向だけですが、それなりに伝わるかなと思います。

ESSテクノロジー
ES9018
リリース当時あまりの高音質ぶりに、非常に多くの機種に採用されたESS社の名チップ。PCM1795的な整合性ある整った音質ですが、今となっては普通レベルでしょうか。今聞きますと、抑揚が少なく感じられてしまい、そこまで面白味が感じられません。ザ・アベレージという感じのチップ。

ES9038
こちらは最新の9039の前のフラグシップ。多くの機種に採用され、彫りが深く実に素晴らしい音です。しかしながら、ESSについては個人的に何か相性が良くなくて、どのチップも聴いていても、どういう訳かあまり楽しくはありません。それが何かと言われると分かりません。上手く言語化ができませんので、結局は単なる私の一方的なブランドイメージ思い込みだけだと思います。一般的にはAKMとの良きライバルという関係性があります。

Cirrus Logic
CS4398 
やわらかくしかし芳醇な出音。名機AK240の素晴らしい音は、このチップの影響が大きいと感じています。ただアンプ部分をしっかり作り込まないとそこまで良くなりません。軽い音になりがちな印象のチップ。シーラスは音がどこか涼しげで、濃厚というワードなんかとはまさに正反対な感じですが、4398については濃厚さもあり好きなチップの一つです。

Wolfson
WM8758 
落ち着いた実にアナログライクな音。どの帯域もくせがなく聴きやすいです。ただ音の面白味みたいなものはありません。音の拡がりもそれなりです。立体感はあまり感じません。

旭化成AKM
AK4390
とても自然な音。透明感を感じます。しかし音場は若干狭めです。音の分離感についても、現在のDAC標準レベルからすると、そこまで突出したものはない印象です。逆に言うとベーシックで癖が少ないです。

AK4490
音に自然さが感じられるチップ。音場も広大というか雄大。AK380の印象が強く、名チップの一つと言って良いかと思います。据え置きでもPhonitor XのDAC仕様はこちらでしたね。しかし採用機種数については、どういう訳かあまり多くはない印象です。

AK4493
こちらも自然な音。4490より透明感は感じられ素晴らしいのですが、後発品と比べるとわずかにノイジーでしょうか。それでもそれは比べれば、のレベルです。

AK4497
他の同社製DACと傾向は一緒です。素性が良くわずかにシルキーさがあり、大きなクセも感じません。PGTでの印象が強いのですが、ホント、シンプルに音が良いチップです。L&Pでの採用例もあるように、職人のエンジニアが使いこなしたくなるような、玄人志向のチップという感じでしょうか。革命的なセパレート式AK4499EX登場前(夜明け前)は、これが同社最高峰のDACの一つだった印象です。

AK4499
こちらも超高音質ですが、高域にはややデジタル臭が残っている感じがあります。ちょっとだけですがピーキーな印象でしょうか。工場の事故の影響もあり、結果的に採用例はそこまで多くありませんでした。

Burr Brown(TI)
PCM1795
バーブラウンはこの分野の老舗でオールドスクールですが、音自体は馬鹿にできません。できないどころか、今でも音自体は通用するかと思います。1795はWolfsonと同様の自然な音作り。定番の一つですね。程よい高揚感も感じられ、ファンも多い感じです。そういえばLUXMANとかもそうですが、このチップを採用された機種で、音が悪いものって聞いたことがありません。

DSD1793
英国IFIが在庫を大量にストックしている?と噂されているチップ。フォーマットの対応力も広く、後述するPCM1972Aほどではありませんが、透明感もあり自然な出音が良い感じです。イメージとするとややシルキーな音色。どの帯域も柔らかく聴かせてくれます。個人的には好みのDACの一つで、ゆったりと長くリスニングする時などはよく合います。

PCM1792A
これこそKING of DAC。DAC界の頂点に君臨するといって良いです。名チップ中の名チップ。切れ味は鋭いながら、刺さりはなくなんだこれは!という鮮烈な高域。潤いと自然すぎる立体感を感じさせる極上の中音域。低域については、量感は充分なのにタイト。そして充分な層も感じられます。これこそオーディオファイルが最後に辿りつくチップのような、そういう類の名品です。ただ問題は電流食いという一点。ポータブルオーディオでの採用ですと、あっという間にバッテリーがゴリゴリ減っていきます笑。繰り返しますが、セパレート式が出るまではこれが最終回答の一つでした(いや、今でも全然すぎるほど通用します)。

ROHM社
BD34302EKV
旭化成と同じく国産のDAC。DC ELITEでの採用例が有名ですが、これは侮れません。今のところまだあまり有名ではない感じですが、最初聞いてびっくりしました。スピード感がありしかも中音域が伸びやかで、コクもある。わずかな試聴時間で、あ、これはちょっと凄いなと思わせるだけの、高ポテンシャルを感じさせました。今後も期待ができます。

DARWIN
Hiby社の独自DAC。ラダー式のR2Rが基本のDACです。R2Rはとても自然な音であり、NOS派であればこれが最適解ではないのかな?という感じです。ただ落ち着き過ぎていて面白くないという方がいても不思議ではありません。際立つ音域みたいなものはなくて、どの帯域も音のリアルさを感じさせます。しかし派手派手しさは皆無なため、こういう系統(CDっぽい鳴り方)は好みじゃないという方がいても、それはそれで不思議ではありません。ラダー式はオーソドックスな、とても安心できるDACチップという印象です。

S-MASTER
大企業ソニーが誇る独自開発のチップ。音の印象はDACとアンプを一緒に処理するためか、デジタル臭さ(低域の薄さ)がほのかに残る感じです。エスマスは癖が少なく良い音なのですが、そこで好みが分かれると思います。個人的にはエスマスは、DAC機能だけに特化させて、アンプは(もし可能であるならばですが)アナログ段で別処理させたほうが良いんじゃないかなと思います。全然アップデートされないチップともいえます。

上記のように、ESS、CL、TI(BB)、旭化成、ROHM、Hiby、SONY等、それぞれ特徴があり、しかも各社様々なDACを揃えています。どれも作り込み次第で更なる高音質を狙えますが、やはり現在の真打となるとこちらじゃないのかなと思います。
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AK4191+AK4499EX
旭化成が誇るザ・フラッグシップ。デジタル・アナログ完全セパレートDACソリューション。それがこちらのDACなのですが、発表されたのが2022年9月。そして実際に製品化され、コンシューマーレベルで聴けるようになったのが、今では名機の誉れ高いAK産のSP3000。そしてShanling H7でした。前者は単体DAPで、後者はBTポタアンとは違うものの、どちらもその出音は、今まで聴いたことのない種類の音でした。どういうことかと言いますと、まず音の背景が漆黒と言ってよいほどの(気持ち悪いほどの)無音。正確には無音というか、実際は無音ではないのでしょうが、フッと音が消えるようなその奥行きが怖いのです。トンネルの中というか、地下というか。耳を澄ませても全くノイズらしいノイズが聞こえず、その奥行きというか、一つ一つの音の彫りがもう恐ろしいほど深いのです。そのベースがありますので、高域や中高域についても埋もれることなく、出音されます。正確に言うと埋もれているような、まるで深い闇の中からじわじわ高域と中音域が出てくるような、そんな底知れない音なのです。低音域も深くて、ホント目の前にステージが現れるような音質です。ヘッドホンで例えるならばMezeのEmpyrean。あの深い音世界をDACで表現したような、それくらい次元の違うレベルです。

PHILEWEB上では、以下のようにレポートがありますので少しだけ引用してみます。

“AK4191+AK4499EXの組み合わせによるサウンドは、音が出る瞬間のエアー感、立ち上がりや立ち下がりのリアルさに驚かされた。AK4499も空間表現力の高さを実感したが、その比ではないナチュラルさと付帯感のない澄み切ったサウンドである。余韻の階調性の高さ、静寂感のある音場のリアリティを正確に描き切る。それとは対照的にローエンドの太く逞しい音伸びの豊かさ、躍動感あるリズミカルな表現も兼ね備えており、音源の持つ情報量を欠損なく引き出してくれるような感触を持った―”

本当その通りです。これは実際に聞いていただかないと伝わりませんが、明らかに過去のどんなDACでも、ここまで深みある音色は実現できなかった部分じゃないかな?と思います。オーディオの音質はDACだけで決まるようなものではなく、アナログ領域も含め、どれくらい作り込むかで総合的に変化するものなのでしょうが、やっぱり重要なDACの変更は、その影響力の大きさが違うなと思います。

AK4191EQ+AK4499EXは久しぶりに出た化け物級のDACで、それを確信した件がありました。今から2年ほど前ですが、名古屋で行われたポタフェスに参加しました。その時にある(超高級)ケーブルメーカーで試聴させていただいたのですが、DAC事情のお話を聞けたのがそこの社長さんでした。業界では勿論有名な方ですが、その社長さんが今回のAK4191+AK4499EXについては、今までとはちょっと次元の違うDACだとはっきりおっしゃったのです。しかし現時点では、その能力を全て使っている機種はまだ世に出てきていないとも。「あれはスペックもそうですが、ポテンシャルがまさにお化け級であり、本当に能力を使い切った製品が出てくるには、まだ数年は掛かるのではないでしょうか。あれは凄いDACですよ。」と発言されていました。実際その時点では、市場に出ていた搭載製品はまだ数点のみ。しかしそのどれもが突き抜けた高音質であり、え?これ以上のレベルの製品がまだまだ出てくるんだなと、軽い衝撃を受けた出来事でした。

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私は最近FIIO Q15を導入しましたが、これはまさに上記の通りと言いますか、所有している機種とは、傾向の違う音というのが理由です。同DAC仕様の他機種でも良かったのですが、終売であったり、BT接続の安定度、バッテリーの持ち、駆動力などを勘案しまして、今回はこちらになりました。

Q15の運用としては、BTオンリーの状況です。iPhoneはAAC接続で使用していますが、音質的なロスは多いはずですが、それでも満足できる音でリスニングできています。しかしながらちょうどこのタイミングで、携帯電話をiPhone 17にリプレイスしました。そのため、Questyleから出ているQCC Dongle Proを活用すれば、aptX HDやLDAC接続などで、更なる高音質化が期待できます。

そこで早速導入してみました。今回は更にQ15のラインアウト機能も活用しまして、Nutubeの名機DGEHPA-001へAK4191+AK4499EXの音を送り込んでみます。

余談ですがDGEHPA-001については、マニアしか知らないといいますか、知名度はないものの、実に凄いポタアンです。DAC機能のない純粋なアナログアンプですので、ボリュームつまみに全ての機能(オン・オフ・音量可変・バッテリー残量・充電サイン・音量による色別等)を持たせてあるのですが、とても分かりやすく、又めちゃくちゃ良く出来ています。音質についても、IEM用であれば文句なしに良い音で聴けます。筐体デザインも素晴らしく、もしポタフェス等で展示されることがあれば、絶対に人気を博すだろうなと思います。
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Q15とDGEHPA-001との組み合わせ(ICケーブルはALO)。これが実に良かったです。

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Nas DJ Premier - Light Years (2025)
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Pat Martino – Formidable (2017)

IEMはKlipschのimage X10(mod)とベイヤーのT8iE。そして愛機のPinnacle P1等を合せてみました。シングルエンド接続になりますが、こちらの音質はまた赴きがあります。まずBT接続によるロス感はほとんど感じません。その素性の良い出音が、Nutubeでわずかに色付くのですが、そのバランスは何とも絶妙です。言語化が難しいのですが、趣味性のあるオーディオでは、このわずかの違いに価値を見出します(笑)ので、そのような意味ではもう極上です。Q15の特徴でもある深い音色を、更に純化させると言いますか、まるでヴェルベットのような音色。透明感も感じられます。

最近ちょうどNasの新作ドロップされましたが、これ実は結構な良録音なんですよね。内容も聴き応えタップリですが、主役のよく響くラップ、DJ Premierの厚く重ねられたビートメイク。太く鳴り響くブーンバップが最高に気持ち良いです。Pat Martinoのほうは晩年の一作ですが、こちらもギターの響き具合が絶妙。音の消え際が自然で心にじわっと沁みてきます。特にX10のほうが相性が良いです。シングルBAについては、個性的な音質のものが多いのですが、X10は割と上流を選ばないイヤホンです。どのDAPに繋いでも一定の音質が担保されるのですが、ここまでの表現が聴ければ充分です。たった一個のBAが奏でる音とは信じられないほど広い音場。しかもフォーカスがずれません。

それとLDAC接続についてですが、接続も一発で問題ないのですが、AACとの比較では、やはり一段上の音になる印象です。ですがでは全く違うかといえばそうではなく、聴くジャンルにもよるんじゃないのかなと思います。AACはややナローながら、Q15の音質傾向とよく合っており、いい感じのロス具合でまったりと聞けます。前機種のQ5sでも感じたのですが、FIIOのBT処理は意外と優秀で、Q5S+AM2Aで聴くAACは今でも全然悪くありません。有線からのロス感が極小なので、普通に聴いているだけでは、全く違和感がなくリスニングが楽しめます。

Q15もQ5S同様で、BT周りがしっかりと構築されているためか、LDACにするまでもなく、AACで充分な音響体験が可能です。どうやら私には個人的にAACの(ややナローな)音質傾向が合っているようで、Q15では普段はAAC接続での運用となりそうです。
戻りますが、DGEHPA-001とQ15の組み合わせは、聴いている方はあまり見たことがありませんが、ぜひ一度試していただきたいです。
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今度はアンプをTR-17hpに替えて聴いてみます。17hpについては、過去に簡易レビューをしていますが、知る人ぞ知るみたいな立ち位置のアンプです。音のみの評価であれば、同じAクラスで鳴らす(評価の高い)AK PA10と比べても、勝るとも劣らない仕上がりです。好みの差もありますので何ともいえませんが、17hpは開発者の見識と、凄まじいまでの作り込みが音に現れていまして、ポータブルオーディオの強者であっても、驚くほど極上の音響体験が可能な逸品かと思います。
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この組み合わせもまた悪くありません。DGEHPA-001と比べるとパワー感に余裕があるからでしょうか、IEMを軽々と駆動します。駆動するだけでなく、持っている能力を全て吐き出させるような、据え置き級の安定感が感じられます。Q15はどちらかというと暖色系で、Gryphon(超暖色)とまではいきませんが、中高域では角に程よい柔らかさを感じさせますが、17hpに出力させることで、立体感(実体感)が増します。17hpはどちらかというと、送り出しの質に影響されますので、上流で合う合わないはあるのかな?という印象ですが、例えばNW-WM1Zとも合いますし、古いiPhone 4Sと組み合わせても意外と良い塩梅です(4Sは個人的に大好きな音です)。ですがQ15はそれ自体がやや角が丸いという印象で、17hpのMOS-FET的な部分が作用するのか、やや丸さが増してしまいます。ですのでDACのフィルターとつなぐコーデックについては、慎重に選んだほうが良い結果を示すかなという印象です。IEMではP1と組み合わせると落ち着いて聴けますね。

ただ組み合わせとしては、Q15はDGEHPA-001のほうが若干ですが好みかもです。比較して音が良いのは、どちらかといえば17hpのほうです。ですが本格的な音すぎて?これはちょっと真剣に向き合って聴かないといけないなという感覚です。やはり真空管の曖昧さといっては失礼ですが、あの倍音の世界が大好きなのかもしれません笑。でもやはり機器同士の相性というものがあるんだなという印象です。A級アンプの17hpについては、BTレシーバー等ではなく、良質なラインアウトを備えた単体DAPと組み合わせたほうが、結果は更に良いのかもしれません。
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話は少しずれますが、QCC Dongle Proは評判が良いだけあって、全体的な仕上がりがとても良いですね。機器のコンパクトさ・接続の早さ・正確性・接続方法の多さ・音質・専用アプリの分かりやすさ。どれをとっても文句なしです。欠点といえばサイズが小さすぎて無くしそうなのと、筐体がピカピカな光沢仕上げなため、指紋が目立つというその二点程度。今回Q15だけでなく、17とGryphonの組み合わせでもLDAC接続させてみましたが、結果は良好でした。組み合わせるAXEL SPからは、鮮度の高い音が出てきてびっくりです。LDAC接続は本当ハイレゾ級の伝送方法なのだと実感しました。QCCについては、IOSでBTレシーバー使いの方は、一回試していただきたいなと思います。

話は戻りますが、結局私のQ15の使い方としては、

・送り出し:iPhone 17
・BT接続:LDAC可能ですがQ15についてはあえてのAAC接続
・バランス・アンバランス接続:バランス接続がメイン
・GND:オーディオみじんこ3.5mm仮想アース使用
・電源運用方法:デスクトップモード
・組み合わせるIEM:Pinnacle P1、Image X10 Mod etc.
・アナログアンプを組み合わせる場合:DGEHPA-001

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勿論変更はありそうですが、基本的には上記のような使い方になりそうです。しかし今更なのですが、こう長くポータブルオーディオの世界にハマるとは思いませんでした。なんだかんだで、かれこれ10年近くあーだこーだやっています。開始当時(確かDAPはSony A30とiPhone 4SでイヤホンはSendiy M2などでした。懐かしい)から比べますと、今はもう全く別次元の音を聴いているんじゃないかなと思いますが、では終着駅は一体どこなのかな?と。NW-WM1ZやCayin N8も最初聴いたときはもう衝撃的でしたし、HD650やPinnacle P1については今でも愛用中です。ポータブル機器の進化(音質の進化)については、さすがにもう上限近くだと思ってはいるのですが、今回のAK4191EQ+AK4499EXについては、まだまだ上の世界があるんだなと。改めてこの世界でしのぎを削る開発者の方の凄さと、そして音楽を聴くだけでなく、良い音で好きな音楽を聴ける喜びを感じてしまいました。

Q15については上記のような運用が中心になりそうですが、所有している機材については、どれもこれも音が違います。基本的にはウォームな音が好きなためか、はっきりくっきりというような、歯切れのよい音質のものが徐々に減少してしまい、手元には残っていかないのですが、その中で違いや傾向を楽しんでいるみたいな状況です。それとQ15はバランス側の音がとても良いです。ここへきてソニーが提唱した4.4mmのバランス接続は、世界標準となった感がありますが、Q15のバランスについては、ついにシングルエンドの音の自然さみたいなものまでが、備わってきたような感覚があります。

今はHipHopやR&B、Funk、Reggae等については、カーオーディオや据え置きで聴くことが多く、JazzやJazz Vocalモノについてはポータブルでという棲み分けになっています。最近はそこに古い映画のSoundtrackや、Classicも少しだけ聴くようになっていますが、良い音で聴けると感動が倍増するんですよね。

ポータブルオーディオの音の進化については、止まったようで、止まっていなかったようです(すいません)。次のターゲットは決まっていませんが、Hibyが打ち出してきた独自のAI音響再現システム「Sankofa(サンコファ)」は気になっています。サンコファは

LP、MD、CD、カセットデッキ、リール式テープデッキなど、さまざまなクラシックオーディオ機器の音響特性をリアルタイムで再現・シミュレートするというもの

らしいのですが、ソニーさんのバイナルプロセッサーと、どの程度違うものなのかなと。シュミレートされた高性能なDSPなのでしょうが、実際の効果はどうなのか等。個人的にはレコードのあの音圧というか、温かみを感じさせる音が一番好みなのですが、あの音を手軽にポータブル環境で楽しめるとなると、これは本当に凄いことなんじゃないかと思います。うーんやっぱり終わりがないですね笑。しばらくはこのシステムで楽しみながら、期待できそうなサンコファなど、次の展開を待ちたいなと思います。

# by olskooljam | 2026-01-01 16:08 | Audio

Copen Cero コペン セロ(LA400K)カスタム化について


今年一番大きな買い物は車でしたが、なんだかんだでカスタムしちゃっていますので、備忘録を兼ねましてエントリーしておきます。

まずベース車両についてはコチラ。
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先代のコペンは凄くスタイリッシュだったんですよね。街で見るたびに、ああいつかは乗りたいなと思っていました。ただいかんせん2シーター。当然ですが日常生活で困る場面が多い訳で、購入までは至りませんでした。今回は生活パターンも変わり、今は一人で運転することがほとんどなので、縁あって購入に至りました。こちらは昨年発注し納車は3月ということで、約半年。色々いじって見た目以上にカスタム化されています。

2代目コペン(LA400K)のタイプはセロです。先に記しましたように、本当は初代コペンが欲しかったのですが、さすがに中古で良い状態のものは探すのが難しく、また維持管理という意味でも、ものぐさな私では手に負えない一台です。また初代は、最低地上高が何と9cmしかないと聞いて、あこれはテクのない私では、もう絶対コンビニとか入れないな..と自覚して諦めました笑

そのことによりセロを選択しました。2015年からのロングスパンで、現行でも新車が販売されているのと、見た目についても、街で見かけるたび、ああ2代目もいいんだよなあって感じていました。コペンはなんというか、サイズ感みたいなものが、一般的な車と比して、良い意味でちょっと違和感があるんですよね。背の低さというか、全長の短さというか。なんというか、見かけると必ず二度見しちゃいます。

グレードについては最上級のSではなく、通常グレードなのですが、熟考しての選択。といいますのも、Sはサスが定番ビルシュタインでシートはレカロ。ハンドルはMOMO製の特注品。ディーラーで確認すると、まずビルサスが結構な硬さだということ。そのため腰痛持ちの私には厳しいなという点と、レカロについては、実際に購入前に座ってみました。感触としては良かったです。しかしながら適度に太っているため、乗り込むのと座るまでに、結構な時間が掛かってしまいました。通勤にも使用したいので、タイトすぎるレカロは難しいなとなりました。またMOMOステについてですが、こちらははっきりと好みから外れてしまいました。純正は中央のエアバック部分が大きく、MOMOステ本来のデザインが活かされていないなと思いました。そのような訳で、Sについては選択から外しました。またローブやGRについてですが、あれは完全に若者向けなエクステリアですので、無理をしませんでした。結果、通常グレードの選択となった訳です。

乗り始めてはや約半年。走りも良くて、運転していて毎回楽しいなと感じています。キビキビ走るのと、エンジンもハンドリングも良いので、車と人との一体感が凄いです。室内は排気音もしますし、ガタガタとパーツがうるさくてせわしないのですが、そこもオールドスポーツカーらしさの一つかなと思います。オープンにするのは年に数回というレベルです。開放感についてはさすがに凄くて、恥ずかしさを完全に上回ってくるレベルの楽しさです笑。中身については色々いじってありまして、実は見た目以上にカスタム化されています。
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・COPEN×D-SPORT コンフォートショックキット feat.SHOWA TUNING
Sだけではなく、通常グレードにおいても、購入前から足回りが硬いということは分かっていましたので、ディーラーで取り換えていただきました。オリジナルより1cmほど車高も上がりますが、フワフワ感もなく、適度な硬さがいい感じです。全く問題ありません。
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・D-SPORT×BEWITH ADVANS調音シート
静音化目的のアイテム。これも納車時に取り付けていただきました。効果はオリジナルを知らないのであれですが、雨音などは全く気になりません。地味ですが良質なお品かと思います。
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・ホイールENKEI PF01
ホイールはずっとブラックにしたいなと思っていたのですが、ちょうど冬タイヤ用で導入しました。デザインも良いですが、ホイール重量も軽めで、運転がしやすいです。色はマットブラック。センターキャップがワンポイントのシルバーという仕様です。渋めの仕上がりですが、いずれ全てオールブラック仕様に変更するかも?です。サイズは16インチで、車体とのバランスも良い感じです。

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・NARDIステアリング
純正は車体に対して口径がやや大きく、取り回し的には良いものの、乗り降りする際に、ステアリングが膝に当たるという状況でした。そこでもう少し口径の小さなものにしたいなと思い、検討していました。選択肢としては、やはりモモかナルディ。最後まで迷っていましたが、今回は年齢的にも?落ち着いたNARDIにしました。NARDIは思った以上に細目のグリップでしたが、握った感覚では違和感なし。レザーも質感が良く、これは良いものということが一発で分かりました。こちらはややレアな34cm口径ですが、パワステも犠牲にならず、取り回しが大変良いです(※写真では大きく写っていますが実際はとっても小ぶりです)。NARDIはイイ!気に入って握っています笑

・ワークスベルRAPFIX GTC
上記で記したように、コペンは乗り込む時に、しゃがまないと入れないのですが、どうしてもステアリングに足がぶつかってしまいます。そこでこちらを導入しましたが、機能的にもバッチリ。乗り降りする時は、必ず跳ね上げるようにしています。精度も高く、嵌める時にはカチンッ!と音が出ます。安定感抜群です。色については今回シルバーを選択しました。

ステアリングボス
こちらもワークスベル製。NARDIとRAPFIX、ボスを合計して、オリジナルのステアリングより、約18cmほど手前に来ます。コペンはチルトはあるものの、テレスコピックが無い為、ちょうど良いドライビングポジションを取るのが難しいんですよね。足を伸ばすとステアリングが遠くなり、ステアリングに合わせてシートを前に出すと、今度は逆に膝が浮いてしまい、足元が窮屈になります。そのため、Dスポーツさんから専用ボスが出ているくらいなのですが、私はこれで自然な姿勢が取れるようになりました。

・スタイリッシュドアエッジモール
コペンは2ドアのため、思った以上に扉を大きく開けないと、乗り込むことができません。そのため、狭い場所で開閉すると、壁などにドアエッジがぶつかりそうになります。最初市販のモールも検討しましたが、オプションで薄めの専用モールが選択できましたので、取り付けを依頼しました。同色で見た目もよく気に入っています。
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・Dラッピング
コペンの屋根のデフォルト色はブラックですが、それをカーボン仕様にするオプション。私は車体がシルバーですので、同色を選択しました。初代のオマージュですね。セロのシルバーxシルバーはそこまで見かけません。

・オーディオレスパネル
ダイハツはタフト等でもそうですが、ナビ用のパネルってそこまでスタイリッシュではないんですよね。樹脂製の枠の質感もそこまでではなくて、どちらかというと、軽自動車らしさ全開というイメージ。個人的にはあまり好みではありません。そこで元々ナビはほぼ使わないことと、またイメージ的に、クラシックカースタイルにするために導入しました。付けてみますと、とても令和の車とは思えません笑。とってもすっきりしています。

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・サイバーストークJDA-C7
ポータブルオーディオについては、個人的に趣味で凝っていますが、カーオーディオはデッドニングを行う程度で、そこまで凝ったことはありません。コペンはスポーツカー枠(うるさい系)ですので、そもそもオーディオなど楽しめる訳がないと思って、正直全く期待していませんでした。

ナビレスにしたこともあり、いっそのことオーディオレスもありかな?と考えていました。そこで上記のパネルを調べていた時に、BT専用でレスパネル内に収めるBT専用アンプがあることを知りました。それがこのC7だったのですが、岐阜県の恵那市に本社があるということで、連絡を取り直接本社で取り付けていただきました。

仕上がりについては、私は助手席のシート下に設置をお願いしました。その為表面上では、全くのオーディオレス仕様にしか見えません。しかしiPhoneでBTオンにすると、アンプが自動的に認識され音が出てきます。肝心の音質ですが、最初からグライコ等にてチューニングされています。印象としては、当初はややハイ上がりな感じでした。そこである程度エージングが終わって落ち着いた時に、じっくり聴いてみたのですが、これが全然悪くありません。とても自然な音場で、変なハイ上がりもなく、拡がりや音の粒立ちについても充分です。Bluetoothは普通にSBC接続だと思うのですが、MP3的なこもったような音とは真逆です。変な言い方ですがとてもオーディオライクな音です。

しかし、こうなると本来のデフォルトのイコライジングされていない音質が気になってきます。そこでノートPCをつないで専用アプリで調整して、何もイコライジングされていない音を聴いてみました。するとこれが全く抑揚のない普通すぎるカーオーディオの音。全然つまらない感じで、聴いていてウキウキしません。何だかこう楽しくないのです。そこで当初の設定に戻して聴いてみると、やっぱり素晴らしい!なるほど、カーオーディオでは騒音やエンジン音など、音楽を聴く環境でのあえてこういう意図なのかと合点がいきました。

あまりにも良いチューニングなので、気になってしまい、実は開発者の方に直接聞いてみました。するとやはり思った通りで、あれは相当時間を掛けて作ったカーオーディオ用チューニングだそうです。室内の狭いコペン等で聴くのに、ちょうど良いサウンドに仕上げてあるそうです。実際ホント聴き心地が良くて、アンプ側のセッティングについては、もう何も変えなくて大丈夫かなと思いました。

それと意外だったのが、コペンの純正スピーカーそのものの音質。デッドニングもしていませんし、オプションにあるアルパイン製とかに入替を行った訳でもありません。ドアもSPもまんまオリジナルですが、音にキレと締まりがあって、これが全然良い音で聴けます。家族にも聴かせてみたのですが、普通に良い音という感想でした。想像するにコペンのドアは剛性感が強く、また非常に重いので、それも影響しているのかな?と思います。
見た目で音が出るとは思えないインテリア。そこから立ち上がってくる生き生きとした音楽。これはオススメの逸品です!
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・ROSSO MODELLO COLBASSO Ti-R
コペンの純正マフラーは2本出しです。その音質についてはよく考えられていて、開発者の方が念入りにチューニングされており、実に官能的なサウンドを奏でます。私も購入当初はその音に感動しました。しかし、時が経つにつれ気になってきたのがそのデザインです。純正はどういう訳か、カッター部分が下向きになっており、真後ろから見ると、お辞儀しているようなデザインです。メッキ色でかっこ悪い訳ではありませんが、やはりスポーツカーとしては物足りません。そこでマフラー交換を検討しましたが、実際に音を確認することができません。そのためYoutubeで何本かマフラー音が聴けるものを探して、AVアンプと5.1chスピーカーで試聴してみました。

最初はオプションで選択できるHKSさんが好印象でした。乾いた響きと自然な低音で、ああこれは売れるだろうなという印象。その他も色々専用品が出ているのですが、動画やみんカラ等で、ひときわ評判が良かったというか、コペン乗りの方が皆絶賛されていたのが、Rosso ModelloさんトコのColbasso TI-C。野太く低音が響くサウンドで、また適度な潤いも感じさせます。しかし5.1chスピーカーが唸る感じで、さすがにこれは爆音というか、ちょっとやりすぎかな?と思っていました。また見た目についても、HKSにしろROSSOにせよ、2本出しでサイズも大きく、排出効率が良い為か、トルクが下がる可能性があります。実際付けてみた方の感想を見ると、サブコン等で補っているという意見もちらほら。その為、その点を担保できるマフラーがあればなと思っていました。

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最終的に選択したのが、割と新製品で採用数もまだまだですが、ロッソさんのCOLBASSO Ti-R。こちらは1本出し仕様です。こちらはトルクについても下がらず、むしろやや向上しますし、馬力についても若干上がります。2本から1本になったことで、見た目にもカスタム感が出ますし、何より他のコペンとの差別化がされて、個性に繋がります。

実際のマフラ-音ですが、Youtubeに上がっている音よりは、若干野太い感じです。低速から良いフィーリングがあり、トルク感も充分。低速から中速にかけて、吹き上がるような感覚(ターボなので当然といえば当然なのですが)。走っていてめちゃくちゃ音が良くて気持ちよいです。ちなみにアイドリング時については、純正同様で静かで、その点もお気に入りです。Ti-Rはジャズで言うワンホーン作品。まるでソニーロリンズがテナーを吹いているような感覚。見た目も含めまして、素晴らしいマフラーだなと日々感心しています。

その他も細々したものはありますが、目立つ部分ではざっと上記のようなカスタムです。最近コペンはまさかの3代目のアナウンスがリリースされましたよね。しかも今度はFR!びっくりです。興味津々ですが、まだまだ出るのは先かなという感じです。コペンの良さって、一度所有してみないと分からないんですよね。個人的には軽自動車自体が初めてでしたが、こんなにハマるとは思いませんでした。

乗っていると色々問題もあるのですが、何より運転が楽しいのです。カーブを曲がるのも、真っ直ぐ長距離を走るのも、普通の車とは全然違います。売りの一つであるオープン機能については、実際使用することはほとんどないのですが、たまに開けると新鮮です。マフラー音が更にダイレクトに聞こえて、ああクラシックカーに乗っているんだなという感じです。私は今のセロを大切に乗りながら、3代目が本当に出るとなれば、その時点で乗り換えを考えたいなと思っています。
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# by olskooljam | 2025-11-05 17:01 | Other

HIP-HOP、R&Bなど音楽における歌詞の重要性について

HIP-HOP、R&Bなど音楽における歌詞の重要性についてエントリー。最近のX音楽界隈の話題?に珍しく乗ってみたいなと思います。とはいえ個人的な所感だけなので、そこまでのお話ではなく、スルーしてもらっても全然大丈夫です。

今回は日本語ラップについて、ネイティヴな方等から見ておかしな英語表現と、押韻についての話題のようでしたが、そのことについては、そうなんだ程度で正直分かりません。分からないというよりも、私自身が日本語ラップ自体をあまりにも知らないので、言及するにはちょっと門外漢すぎるかな?と思うからです。

いい機会なのでここで白状しておきますと、実は日本語ラップでまともに聴いたことがあるのは、ECDさんとライムスターさんくらいです。ヘッズの皆さんならば、当然聴いているであろうブッダブランドさんとか、スチャダラパーさんとかは、嘘みたいですが、な何と一度も聴いたことがありません。ブルーハーブさんに至っては、曲名は忘れましたが、以前Xでポストされていたスニペットかな?を少し試聴させてもらったことがあるのと、今回の騒ぎで初めてその該当曲を、触りだけですが気になって聴いてみたという有り様です。とんでもなく門外漢すぎますよね。皆様すいません。

私は長くブラックミュージックを聴いていますが、もちろん日本の音楽を聴くこともあります。夢中になった日本の唄い手、アーティストはそこまで多くはありませんが、若い頃は柳ジョージさんや、なぜか門あさ美さんなどはよく聴いていた覚えがあります。また久保田利伸さんは、年齢的には私よりちょっと上の方ですが、同時代感があり、一番のピークの時、全盛期にはよく聴いていました。しかし日本語ラップが出てきた頃(80年代の中後半くらい?)は、もうUSのヒップホップを含む、ブラックミュージックにどっぷりと首まで浸かっていました。ですのでそちら方面を聴く時間そのものが、ほぼほぼ無かったというのが本当のところです。

さて本題の歌詞についてです。私は普段から英語の唄はもちろん、実は日本の唄についてもなのですが、お恥ずかしながら、何と歌詞はあまりしっかりとまでは聴いていません。勿論タイトルがどんな意味を持っているのかとか、どんなことについて唄っているのかは確認しますが、正直言いますとその程度です。しっかり歌詞を聴きながら、噛み締めながらリスニングするなんてことは、英語の唄でも日本語の唄でも滅多にありません。

音楽を聴く時は、まず唄も含めた全体の音(サウンド)と曲調、メロディーを聴きます。歌詞は二の次ということはありませんが、この曲ってどんなこと唄っているのかな?というのは、まず全体の音と曲調を聴いてからで、最初はざっくりしか理解していません。これは日本語の唄でも同じです。演歌でもロックでもポップスでも、最初から歌詞をじっくりと聴いて唄を聴くなんてことはありません。音作りやメロディの気に入った曲に対して、そういえばこの曲って、何について唄っているんだろう?となって、初めて知ろうという気になります。

私が好きな歌詞は、その情景が伝わってくるものです。優れた歌詞は小説や映画と同じで、深い感動を与えてくれると思いますが、日本の唄であればダイレクトに。他言語の唄であれば、歌詞カードやサイトに掲載されたリリックを読んで、それを思い浮かべながら聴くようにしています。味わい深い行為ですよね。

そもそも歌詞というのはとても大事で、音楽の根幹をなすものだということは理解しています。歌詞は作者の深い想いや、メッセージなどが込められていますので重要ですし、けして蔑ろにするつもりなど毛頭ないのですが、重度の音楽フリークでも、中にはこのような不届き者も、稀ですが存在する?という訳です。

最近というかここ20~30年ほどでしょうか?R&Bの世界では歌詞がひどくて、特に逮捕された某ケリーに代表されるように、非常に下ネタが多くてうんざりしています。英語は喋れませんが、長く聴いているので、ヒヤリングでああこれはまた下ネタ全開だな~という程度は分かります。そもそもタイトルがI WANNAとかMAKE LOVEとかめっちゃ多いんですよね笑。しかしながらそれは、テディペンだってマーヴィンだって同じといえば同じな訳ですが、只々メイクラヴだけという訳ではなく、もっと何かこう明らかに威厳や風格を感じさせました。理由として考えられるのは、それらはその音楽が生まれた時代や世相を反映させていた訳で、黒人差別が(今もめちゃくちゃ酷いと思いますが)今よりも更に大きくある中での表現でした。辛い現実を生きる中で、心がほっと休まるような、そういう愛の唄の世界があってもいいんじゃないかという、そんな感じです。

実際例えばマーヴィンの場合などは、全く先行きの読めないベトナム戦争の重い時代背景の中、リリースされたWhat’sがあってのLet’sな訳で、そのバランス感覚がなんとも絶妙です。また80年代のソウルを決定づけたMidnight Loveについても、もちろん性愛についても唄っていますが、どん底から復活したマーヴィンの生きる喜びが溢れている印象でした。

今でも差別は至る所にある訳ですが、ざっくりとした印象では、もう90年代以降のR&Bについては、世相を切るようなラッパーには、ほとんどが相手にされていなかったんじゃないかなと思います。例としてレジェンド級のルーサーでさえ、おいおい何リアルじゃないこと唄っているんだよ!みたいに小馬鹿にされていたりしました。ルーサー好きの私はといえば、おいおいそっちこそ何言っているんだ違うよ!というよりは(そもそも狙っているターゲットが違いすぎる訳なので言われるシンガーが可哀そうなのですが)ストリートでの現実や、白人社会で生きていくことの、大変さを反映しているリアルな感じはなく、スムーズすぎる打ち込み音の上でラブソングを唄うだけでは、若いリスナーの心を捉えることまでは、もうなかなかできない時代なんだよなと感じていました。

ただ80年代 にはDEF JAMのソウル専門OBRのように、古き良きソウルの世界を意識した、気骨あるレーベルもあったりしました。そこでは元ラッパーで骨太な唄を聴かせるTashan(例えばSave The FamilyとかHow Ya Livin’など。家族や社会の矛盾など鋭く風刺した歌詞なども素晴らしいです)や、逆にトロットロに甘いOran Juice Jonesなどが在籍していました。その辺りについてはちょっと例外です。

そのような意味でも歌詞はとても大事で、特に若者に火をつけるという意味では、最重要課題の一つな訳ですが、私のように音楽フリークのわりには、英語でも日本語であっても、そこはそこまでしっかり聴いていないという、ちょっと変わった(ダメな)人間もいるということです。

ラップはストリートからの支持がないと成り立たない音楽ですが、歌詞は何より重要です。そのことは充分すぎるほど理解した上で思いますが、それと同じレベルで音作りや印象的なメロディーやフックなど、楽曲そのものの良さがまずドン!とないとなと思います。世界中のコアなヘッズを唸らせてきた楽曲というのは、必ずその両方(深みがあって且つニヤリとさせるような歌詞と曲そのものの良さ)が担保されています。更にマスにもアピールするためには、分かりやすい歌詞と分かりやすいメロディ、フックが必要かなと思いますが、そうなると今度は、そのためにどの程度セルアウトするのか?といった尺度が出てきますので、実際は難しいんだろうなと思います。アーティストによっては、レーベルの意向等によって、そこまでやる?っていうほどセルアウトして、その後に自分のやりたいことを実現した、渋い作品を出すというパターンもあるかと思いますので、業界で生きていくということと、アーティスティックな面を両立させるというのは、本当にバランスが難しいんだなと思います。

個人的にHIP-HOPを聴いていて悔しいなと思うのが、歌詞が物凄く深くて、しかし曲やメロディ、フックについては、そこまで強くはアピールしてこない楽曲やラッパーについてです。英語の勉強不足により、残念ながら歌詞が一発では頭に入ってこないので、その本当の良さが分かるには、随分と時間が掛かってしまったり、結局はよく分からなかったという部分。物凄く凝った深いリリックを、しっかりと押韻させながら聴かせるけれど、メロディそのものにはそこまでインパクトがない曲や、またリリカルで知性的なラッパーの本質的な魅力については、コアなヘッズの方のみが、心底堪能できる特別な領域なんじゃないかという認識です。ですので英語もろくに喋れない私は、本当の良さまでは理解できないんだよなと感じています。ここはすごくすごく残念で悔しい部分です(ザブングルじゃないですが悔しいです!)。


※ ※ ※


今回は所感だけですが、このような議論については、みんなそれだけ深くこの音楽を愛しているんだなということです。それと、ブラックミュージック(=広義のアメリカの黒人音楽)は大昔からその成り立ちが特別すぎる音楽であるということです。ミシシッピーバーニングや、数年前でいうとグリーンブックという映画がありましたが、永遠と続くような人種差別のとんでもなさが、よく分かるように描かれています。私は元々小中学校の頃に、キング牧師の演説を聞いたり、TVのルーツシリーズ等を観たりして深く感動し、悲しすぎる奴隷の歴史と成り立ちを持つ、この特殊すぎる文化にのめり込んでしまったというのが経緯ですが、音楽を深く聴き込むようになって、更にその重みを感じています。

また姉が刑事スタスキー&ハッチの大ファンで、一緒に観ていた私は、そこに出てくる情報屋アントニオ・ファーガスなんかが好きだったというのもあります(ファッションも好きでした笑)。全くの日本人である自分が、どうしてこうブラックミュージックに魅了されてしまったのかというのは、振り返ればルーツ的には上記の影響なのですが、まさかずっと聴き続けることになるなんて、その当時は思いませんでした。

日本人のように大多数が非黒人の方々については、アメリカ大陸における黒人の歴史に興味や理解がある方だと、ブラックミュージックの本質と特殊性、そしてその魅力がより深く理解できるんじゃないかなと思います。屈折した芸術というか、イビツでILLなんだけど、深い悲しみと同時に、生きる勇気を与えてくれる強い音楽。本当に魅力的で、他ジャンルでは感じることのできない高揚感みたいなものがあります。

このようなことは、私のXで繋がっている音楽関係の方については、皆さん釈迦に説法クラスの方ばかりなのですが、例えば我が家の子どもたち。父親が聴いている音楽がブラックミュージックのみということは理解しています。ですがそこまで深い音楽とは、全く思われていないです笑。何しろ今の世代の聴き手の環境といえば、情報が溢れすぎており、音楽に新しいも古いもないですし、旧譜だろうが、鬼レア盤だろうが何でも聴けます。また次から次へと新譜が出てきます。過去の膨大な音源を、順を追って聴いていくという(面倒な?)ことや、フィジカル(レコードやCD、カセット等)で集めて、そして背景を感じながら、フルアルを一枚じっくりと聴いていくなんてことも、全体としては少なくなってきたんだろうなと思います。

それとこれはずっと不思議に思っていることなのですが、黒人の方はどういう訳か、ほとんどゼロベースに近い状況から、生命力漲る魅力ある音楽を作り出すというか、既存の楽器や機材を、誰もが想定しないような使い方や解釈によって、オリジナリティ溢れる音楽を作り出しちゃうんですよね。例えばダブや808の使い方やスレンテンや、それこそ革命的なスクラッチとか。あスレンテンは使い方が想定されていたかな?でもそれってめちゃくちゃ特殊な能力です。このことについては、誰か博識な方に研究分析してもらって、その原因を探ってもらいたいほど気になっている部分です。もしかして人種的な、いや遺伝子レベルで違いがあるのかどうか。確かに黒人の方特有の、地響きのするような太い唄声なんかは、日本人とは遺伝子からして違うんだろうなと思いますし、アメリカという特殊な国や、天候や食生活、その土壌なども、もしかして影響しているものなのかもしれません?

ブラックミュージックの楽しみ方は色々あって、聴く・ライブに参加する・探す・集める・飾る・眺める・音質を追求する・ミックスさせて楽しむ等々。係わる一人一人によって、違う個性があって良いものかと思います。しかしながら複雑で深い歴史がある文化圏の音楽ですので、ここは子どもたちに伝えていきたいなと思っています。それと、私たち日本人はどちらかといえば、何でも器用なほうなので、本場の黒人の方々からみても、日本人って凄いな!なんだよこんな大きく発展した音楽シーンがあるのか!と思われるように、独自性を加えて発展させていくのが、カッコいいんじゃないかなと思います。そう、機材でいうかつての808やスレンテンのように。まとまっておりませんがそのように感じている昨今です。

# by olskooljam | 2025-10-11 13:21 | Other