カテゴリ:Jazz( 18 )

Miles Davis

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Bag's Groove (1957)

ふと気付けば、最近ポタオデばかりで(やや分析的に)音楽を聴いているので、今日はお気に入りのCAS-1で、ゆったりMilesのこの録音を聴いています。

俗にいう喧嘩セッション(※)ですか。1957年(録音は1954年)の音源ですから、音質についてはとてもHIFIとは言えませんが、緊張感あふれる録音現場だったのがジワジワと伝わってきます。当然メンバー全員が凄腕な訳なので、やりやすい曲、場面もあったのでしょうが、どの曲もMilesのトランペットが入ってくると、とたんに緊張感が増して聴こえてきます(※のちにMiles自身がメンバー間の軋轢を一応否定しています)。

タイトル曲は緊張感の極み。各ソロパートにおいてもPercy Heathの低く、そしてよく響くベースが支え、重厚感タップリです。その中では、"But Not For Me"辺りは比較的穏やかな演奏で、一番リラックスして聴くことができます。しかし良い演奏揃いです。

イヤホンでじっくりと聴くJazzもいいですが、開放感溢れるブックシェルフ型SPで聴くのもまた格別。



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by olskooljam | 2018-01-20 16:50 | Jazz

Herbie Hancock

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Empyrean Isles (1964)

Jazz史、文脈において定番でもあるこの作品は、一体どのような位置づけなのでしょうね。有名なのはもちろん「処女航海」なのでしょうが、個人的には圧倒的にこちらが好みです。

1曲目"One Finger Snap"から物凄い疾走感!けたたましく鳴り響くTony Williamsのハイハット。Ron Carterの心臓音のようなベイス。コルネットのFreddie Hubbardも豊富で印象的なフレーズを連発。Hip-Hop好きならば一度は聴いたことがあるメロディーが、随所にちりばめられている作品でもあります。

年齢を重ねるたび、トランペットやサックスといった管楽器の音色や、そこに込められた感情が、以前にも増して沁み渡ってくるようになりました。食事でも「美味しい」と思えるものが徐々に変わってくる世代ですが、それは音楽でも一緒なのかもしれません。



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by olskooljam | 2017-12-02 16:20 | Jazz

Miles Davis

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1958 Miles (1979)

Milesの最高傑作といえば、やはり「Kind Of Blue」。Jazzにほぼほぼ無知であった時期から現在に至るまで、これほど深く聴き込んだAlbumはありません。それ故に私はいつでもどこでも困らないように?様々な媒体に同じ音源が入れてあります。

"Kind Of Blue"が録音されたのは1959年。なんと今から60年近く前。聴くたび、録音された当時の厳しい時代背景が頭に浮び、才能のぶつかり合いというか、静寂の中に隠されたその物凄い緊張感に打ち震えます。

このAlbumは「Kind Of Blue」の内外、その時期の歴史的な関連セッションを寄せ集めたもの。録音状態は上から中まで様々ですが、長らく未発表だったことが信じられない素晴らしいセッション揃い。

個人的に好きなのはA面の4曲。題名どおり1958年のセッション。バラード主体の題材ですが、鉄壁のリズム隊に切り込む御大のペットと、Coltraneらのブロウ。Evansはといえば丁寧且つメロウなトーンで寄り添い、主役を引き立てる。柔らかな曲調である"Fran-Dance"における独特の空気感などは、これぞまさに「Kind Of Blue」の世界。録音現場が目に浮かびます。

本日の天候は曇り模様。このような日は、ゆったり家で音楽を聴き過ごし、疲れを癒したいと思います。



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by olskooljam | 2017-11-19 11:31 | Jazz

Hank Mobley

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Dippin' (1966)

JazzにおけるSaxという管楽器は、私はSoulでいう唄い手そのものだと捉えています。その意味においてHank Mobleyは、良質なソウルマンなのだという認識です。

このDippin'はよく、「Soul Station」や「Roll Call」と言った名作群と比較されるようですが、私みたいな聴き手には一番聴きやすく馴染めるセッション。

まずペットのLee Morganとの相性、コントラストが抜群。ドラムは轟音を響かせる御大Art Blakeyではなく、Billy Higgins。Billyの手数は多いが出しゃばらず、軽快な音色でバンドをグルーヴさせていく様が大変に気持ち良い。

唯一収められたバラッド"I See Your Face Before Me"。唄好きがホッと出来るような、リラックスしたセッション。こういうのも効きますね。古き良き時代のBlue Note名盤選。

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by olskooljam | 2017-10-22 18:12 | Jazz

Robert Glasper

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Canvas (2005)

梅雨真っ盛りの季節。こうジメジメとした天候では、疲れた身体に更に疲労感がたまります。こんな時は熱いシャワーを浴びてからの、冷たいビ-ル。最高の組み合わせですが、結局飲み過ぎて、また疲れてしまう身体になりがちです。ああ、梅雨明け宣言が待ち遠しい。

さて本題。Robert Glasperをここで取り上げるのも何度目かですが、この作品も見逃せません。録音は2005年3月で、名門Blue Noteからのリリース。ドラムはCoveredでも叩いていたDamion Reid。結構手数は多いドラマーのように思うのですが、なぜかけしてクドくは感じません。ベースのVicente Archerはといえば、やや控え目な音量とミックス。ですがセンスはシブく抜群。このリズム隊の組み合わせは、主役の繰り出すスムーズなフレージングとよく合いますね。

目立つ楽曲は、3名が多角的なフレーズでJAMるナンバー"Jelly's Da Beener"、柔らかなスロー・チューン"Portrait Of An Angel"あたりでしょうか。

録音状態も良く、全体に爽やかな音色。この季節を乗り越える必須アイテム。



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by olskooljam | 2017-06-30 18:41 | Jazz

Miles Davis

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My Funny Valentine (1964)

最近は、ずっとポータブル・オーディオの世界にハマっているのですが、音のチェックをするとなると、Jazzなどはピッタリです。特に"Kind Of Blue"やこの作品などは、演奏の質自体も極上。鑑賞、TEST再生のどちらにおいても、文句なしリファレンス盤と言って良いかと思います。

録音は1964年NY。電化するほとんど直前。メンバーは"Four & More"と同様。冷たくピリピリとした緊張感が漂う中、Milesがミュート・ペットを静かに吹きはじめます。全曲最高ですが、"Stella By Starlight"でのクール過ぎる演奏には、観客が逆に熱狂。ペットの音色にコールなしでレスポンスしています。

2017年。今、この時代の中でも色褪せないもの。風化しないもの、していかないもの。そのようなことを考えさせられる、ジャンルを極めた一枚。

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by olskooljam | 2017-06-20 17:06 | Jazz

John Coltrane

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Coltrane's Sound (1964)

もう一人の巨人John Coltraneの傑作。全7曲収録。録音自体は1960年ということですが、いい楽曲といい演奏揃い。大好きな一枚です。

ドラムは名手Elvin Jones。レギュラー・カルテットを結成したこの時点においては、まだお互いの手の内を知り尽くしたというところまではいかなかったように思うのですが、息はピッタリ。定番の"The Night Has A Thousand Eyes"や、"Central Park West"のような落ち着いたスロウ・チューンもさすがの仕上がり。両者ともに満足度の高い演奏であったことでしょう。

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by olskooljam | 2017-06-17 17:57 | Jazz

Sonny Rollins

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Way Out West (1957)

サックスの巨人によるピアノレスの超名作。ジャケのインパクトも凄いですが、これ録音の良さにも驚かされますね。1957年(昭和32年!)にこのような録音が残され、また高品質なマスターテープが今も存在しているということは、本当に凄いことだと思います。

全曲名演ですが、バラッド"Solitude"はいつ聴いても味わい深い。ほのぼのした表題曲やスウィングの"Come Gone"辺りも最高。しかし非常に不思議なのは、後に追加された別テイクの仕上がり。録音状態がオリジナル・テイクより一段上のレベルにあり、何でこちらが採用されなかったのだろう?と思うほど、素晴らしいのです。

本作は当時多忙だったゆえのRollinsが、LAのツアー最中にわずか1日で作りあげたとのこと。それが今日に至るまで、多くのJazzファンに支持され続け、今もこうして聴き続けられているという事実。音楽のマジックです。

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by olskooljam | 2017-06-17 12:04 | Jazz

Miles Davis

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Relaxin’ (1956)

Miles Davisを聴くということ。それは何だか特別な感覚があり、思わず正座したくなるような緊張感が漂います。しかし中にはこのような作品もあるのですね。1956年のPrestige録音。非常に柔らかい印象の、題名通りリラックスした音源集。

ピアノはRed Garland。ドラムのPhilly Joe Jones、ベイスのPaul Chambersとの連携はもう抜群であり、けしてMilesの前に出過ぎないわきまえぶりには頭が下がります。Milesはといえば絶好調にミュート。素晴らしい阿吽の呼吸。若きColtraneは何だかひたすらに豪放。それもまたヨシ。

曲の前後で、RVGスタジオでの会話まで収録されていますが、それもまたこの音源の良さかと認識しています。ただ欲を言えば、もう少し良い音質で残しておいて欲しかったかなあ。とはいえ1956年のヴィンテージ録音ですから、これはこれでこの音質だからこそまた味わいがあり、良いのかもしれません。ベテランのJazzリスナーになると、あえてMONO音源を探し出し、突き詰めた最高のオーディオ環境で聴くくらいですからね。私はその境地にはまだまだ達していません。

そういえばソウルの世界においては、例えばゴッドファーザーJames Brown。JB研究の第一人者として有名なCliff White氏は、JBの特にMONO音源が好みらしいですね。モノ録音は、当然ステレオのようなセパレーションはスポイルされるものの、何とも言えず生々しく、そして迫力があります。しかし貧弱な装置で再生すると、本当に貧弱な音で楽しくないというのが私の印象です。とはいえDoowopなどは、モノであるからこそのあの雰囲気。あれはあれでラジオから流れてくると、すんなりと楽しんで聴いてしまいます。

CDの先にハイレゾという言葉が存在するような現代。何年か前に古いハリウッドの白黒映画を、現代の技術を持ってカラー化するというような、大胆且つ批判を浴びた企画がありましたが、こと音楽の世界においてはどうでしょうか。

リマスターのその更に先には、新しい革命的な技術が開発され、モノ音源をステレオ化し、楽器ごとに自然なサンプリングが施され、そして現代の録音として奇跡的に蘇る!そんな(バキみたく)漫画のようなことが実現されるかもしれません。そしてその更に先にはまた揺り戻しがあるかもしれません。その時に聴く音楽はといえば、この作品のように、けして音質だけでは語れない何かがあるのかもしれませんね。



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by olskooljam | 2017-05-25 17:39 | Jazz

John Coltrane & Johnny Hartman

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John Coltrane & Johnny Hartman (1963)

久しぶりの更新エントリー。GW終盤。私は基本仕事が中心であり、本日はようやくのお休み。午前中は溜めていた用事を済ませて、やっとPCの前に座った感じです。淹れ立ての珈琲は目の前。

突然ですが、ソウルとジャズの狭間にいるシンガーと言えば。私世代ですと、あのWill Downingが真っ先に思い浮かびます。Willは1991年のAlbum「A Dream Fulfilled」で大きくJazz側に寄り添い、その後の活動に幅を持たせました。そのAlbumは全編が生演奏仕上げ。ゴージャスで大変に充実した内容は、オーディオ的な意味合いにおいても、なかなか使い勝手が良いものでした。

当時の私はといえば、ちょうどその頃に妻と付き合い始めた時期。ドライブの時などには、ソウル・ミュージック中心の中で、このWill Downingについても(特にバラードを)良く聴いた想い出があります。低音の魔力恐るべし。

さて、このエントリーの主役Johnny Hartman。上記のWillはSoulフィールドの唄い手ですが、目指していたのはまさにこのJohnny Hartmanその人。どこまでもエレガント且つムーディーな唄世界。特別に濃厚な低音の魅力。Willが憧れた描きたかった世界といえば、まさにこれ。もう一人の主役Coltraneといえば、ここぞという場面で絶妙の合いの手。見事。しかし主役はあくまでJohnny Hartman。とはいえ、他の誰でもないJazzジャイアントJohn Coltrane。音の消え際ギリギリまで感情が余韻に残ってきます。そういえばWillの1stの題名は、Coltraneの「A Love Supreme」でしたね。

人生いろいろ。音楽もいろいろ。また少しずつですが、更新エントリーしていくことかと思います。皆様、何卒お付き合いの程宜しくお願いいたします。




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by olskooljam | 2017-05-06 18:11 | Jazz