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Intime 碧 Antique

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深みあるポータブル・オーディオの世界。その中心となるイヤホンについても、あれよあれよという間に増えてきまして、用途、聴くジャンルによって、使い分けしていくような段階に突入しています。

Intimeという、あまり聞きなれないメーカーから登場した碧(SORA)。初めて見たのは今年の初め頃でしたか。クロームメッキに覆われたハウジングは、高級感があり、またイメージ・カラーとなる青色が印象的でした。 実際に試聴もしましたが、突き抜けるような高音が印象的であり、価格が信じられない製品でした。しかしながらその時点では、別のイヤホンにハマっており、碧についてはどちらかというと、若者向けの商品だろうと感じていました。

その後、紆余曲折。ある時ウェブにて碧の新作、しかも限定版が出ると知り、そのイメージ写真を見て一発で心を奪われました。Intime 碧(SORA) Antique。写真のイヤホンですが、オリジナルのメッキ加工をあえて外したデザイン。私は普段はCAS-1で音楽を聴いていることが多いのですが、深夜に音楽を聴く時はイヤホンを使用します。その場合、CAS-1の繊細な音色から、そのままのイメージで聴けるポータブル・オーディオ、イヤホンが理想です。

SORAの特徴は、どこまでも伸びやかな中高域。特に澄み渡るような音色の高音は、一点の曇りも感じさせません。有名どころの商品の中に入れても、全然見劣りしないレベル。低域については、ダイナミック型にしては量感が控え目なのですが、まずまずよく沈み込みます。当然組み合わせるDAP、ポタアンにも左右されますが、この価格帯の中において、このクラスの音を聴かせてくるというのは、数年前からすると、本当に驚異的なことかと思います。
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例えば、Jose James & Jef Neveの名演"Body & Soul"。ピアノとヴォーカルの狭間にある空間というか、距離感。Joseのやや篭った唄声と、Jefの甲高くも凛としたピアノの音色。互いには微妙な距離がありますが、これがAntiqueでは過不足なく聴こえ、楽しめます。Joseのブレスなども溜息モノの表現です。

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ボッサでいえば仙人Joaoの定番"Chega de Saudade"。2000年に出たお宝"João Voz e Violão"に収録されたヴァージョンは、何も引かない足さない、Joaoの声とギターのみのアレンジ。この宅録のようなリアルな音源では、碧Antiqueの魅力が全開。繊細ですが、柔らかな表現であり、聴いていて聴き疲れするということがありません。

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先日、名古屋の某専門店さんに、Intimeの新作コンセプト・モデルが置いてあり、運よく試聴することができました。2種類あったのですが、特にコンセプトKと呼ばれるイヤホンのTuneが素晴らしく、碧の魅力を更に凝縮したかの如く感じました。もうすぐリリースされると噂の新作が、堪らなく楽しみです。


by olskooljam | 2017-07-08 16:47 | Audio
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